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終わらない夕闇のHIDE&SEEK



なんか、盛り上がりすぎて、書いちゃった☆てへぺろ




というわけでテニミュのせいで大いに盛り上がって熱が上昇し続けている跡部短編。 

二次創作?は?なにそれ?嫌悪感しかないわー、という方はブラウザバックしてくださいませ。
どんなあとべでも許せる心の広い方だけ、進んでください。
正直ほんとうに、自信ないです・・・あとべ、難しいよう。


デフォルト:透香



終わらない夕闇のHIDE&SEEK




 








「・・・景吾、」


夏の長い夕闇の時間はもう、とっくに過ぎた。暗くなってからの跡部邸のテニスコート横、透香はすとんとベンチに座り込む。
最近の彼の行動からして、まだいると思っていた。
門のところでは執事さんが訪れた透香を丁寧に迎え入れてくれた。今日もありがとうございます、と。その言葉に首を振って笑顔を返してから、透香はその期待された行動を実行するためにこうしてテニスコートまでやってきたわけだけど。
ため息は隠せない。彼の名前を呼ぶ声には自然と、咎めるような声音が混ざる。
打球を追うことをひと段落させてから振り返った彼の顔色は、とても良いとは言えなかった。


「・・・透香か」
「もう暗いよ。・・・ご飯冷めちゃうし。せっかくおいしいご飯用意してるひとがいるっていうのに、可哀想だよ」


遠回しに、今日の練習はもう終わりにしようと告げる。跡部が基本的に人の善意に敏いこと、それらを受け入れる義務があると理解していることも計算に入れての言葉だった。
透香が把握している限り、今日は通常通り朝連、放課後の部活とこなして自宅に帰ってから、まだ練習している。
もちろん彼の身体がそんなに軟にできていないことくらい、十数年の付き合いだ、わかっている。それでも、最近の彼の練習の仕方はむちゃくちゃだった。特に関東大会が終わって、奇跡の全国大会出場の知らせが舞い込んできてから休む間もなく練習しかしていないように見える。
ただでさえ彼は生徒会の仕事やら家の用事やら部長としての仕事やら、さまざまなことを抱え込んでいるのだ。それらをすべて器用に処理しながら、むちゃくちゃな練習量をこなして。さすがの彼だって、身体が悲鳴を上げる。いまは精神で持っているだけだ。
夏至は通り越したにせよ、まだまだ夏の日の長さは続いている。それなのに暗くなって早数時間。まだ練習しているなんて、馬鹿だと思う。さらに言うなら、むちゃだと自分でわかっていて止められないから、このひとは馬鹿なのだ。
それでも、その馬鹿ぶりが愛しくて見捨てられなくて、結局透香は今日もこの家を訪れたわけだけど。


「景吾、むちゃだって、自分でもわかってるくせに続けるなんて、部長として失格だよ」
「・・・うっせーよ、」


わざと、思ってもない言葉を投げた。本当は彼以上の部長が氷帝にいるなんて思ってないけれど。
返されたのは乱雑な言葉ひとつ。罰が悪そうに顔をそむけたことが、なにより彼が自覚していることを表していて、なんだかんだ不器用な幼馴染に苦笑した。
わかってるくせに止められないとは、それだけ不安なんだな、と思う。基本的には自己管理はなにより上手にこなすひとだ、このひとは。だからこそいくつもの仕事をこなせる。
ただ、いつだって自信満々な態度を崩さない彼も、一度チームとして負けを味わったわけで、不安じゃないわけがない。責任感の強い彼だからこそ部長としての至らなさを感じて、さらにその不安を拭うためには練習しかないことを知っている。だから人知れず努力を重ねて無茶をする。人一倍の努力家。それでいて、そんなこと周りに絶対悟らせないひとだ。派手なパフォーマンスはそれを煙に巻くための有益な方法のひとつにすぎない。
そのプライドの高さと、それを守りそれに見合うだけの精神力。一方で、隠したあまりに痛む傷跡も確かに、胸の中にあるはずだ。彼は強いが故に弱くて不器用なところがある。
そしてそんなところに気付けるのは、幼馴染の自分だけだと知っていた。


「ね、景ちゃん?」
「・・・その呼び方で呼ぶなっつってんだろ」
「いいじゃんか、学校じゃないんだし」


幼少の頃の呼び方を彼が嫌がるのを知っていて、わざと使った。案の定眉を顰めてこちらを見つめる彼ににこりと笑いかける。鋭い瞳は照れているからだ。それくらいわかって流せなければこのひとの幼馴染など勤まるはずがない。
この呼び方されると弱いってこと、知ってるんだから。


「帰ろ、わたしもおなかすいたなぁ?」
「・・・仕方ねーな、お前またうちで飯食ってくつもりか」
「おばさまに許可はもらってるよ?大歓迎だって言われたー」
「ちっ・・・あのひとはお前に甘すぎる。・・・ほら、早くしろ」


スポーツタオルをひらり、靡かせて、彼は背中を向けたかと思えば、ついてこいと言わんばかりにさっさと歩きだす。その背中のまぶしさに、透香は瞳を細め、微笑んだ。その歩みが実は透香が追いつけるように、合わせる形で緩められているなんて、わかりにくい優しさだ。気付くから、いいのだけれど。
慌てて彼の背中を追いかけながら、今日の夕飯はなにかなぁと考える。彼の母親は本当に料理上手だ。

仕方ない、という体裁をとらないと練習さえ止められない、そんな不器用な景吾がいとしい。
だから、この絶妙な距離感で、幼馴染として、部長とマネージャーとして。
そんなつかず離れずな関係性で、ずっと彼を、見守りたい。
それだけがわたしの願いなのだ。









end



本当は連載ヒロインでしたこの子。設定も相当詳しく決めてあったりとかして。幼馴染兼マネージャーのタメヒロイン。
あとべさんに関してはインサイトとかいうとんでも設定があることだし、どんなタイプであろうとも天然で行かないと響かない気がしていて基本的には天然キャラを目指していたのですが、あれよあれよと言う間になんか普通に計算高い女の子になってしまった・・・おかしいなあれおかしいな。
書きたかったのは、中学生らしく弱ってるあとべさまだって、あとべさまなのよ、ということ!

最後のモノローグは、嘘だと思いながら書きました。
この子は幼馴染という立場に甘んじているだけ。
ちゃんと自覚したら、たぶん動き出しますけどね。笑
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